五五歳になって、「売れ筋づくり」を処女出版した。本を出版すると、講演の回数が増 え、交流の範囲が広がった。ライフワークである「カカオの文化史」の出版が視界に入っ てきた。もの書きとしてのテーマも、次々と出てきた。 六○歳の少し前からは、パソコンを始めた。落ちこぼれ寸前だったが、会社の仕事とし まず、四五歳でワープロを習った。これは私の知的環境を画期的に変えた。何よりも、 ワープロによって知的生産のアウトプットの場が確保できたことが大きい。後に述べる一 人新聞の「テオブロマ」を発刊し、ライフワークの連載を始めた。もの書きになった気分 自分独自のライフワークの育て方「五年一新」は、五年に一つ新しいことをやるという意味と、この流儀でやっていくと、 五年で人間が一新するという意味とを重ねている。 私の「事始め」はすべて、年をとってからだった。遅すぎたかもしれないが、それなり に楽しいものである。運転免許などはかろうじてとれたが、すぐに海外で運転するなどし た。左側通行が体内に染みついていないので、素直に右側を走れる。パソコンも五○代の 最後に習得したが、お気に入りのソフトもあり、楽しくやっている。